あらすじ
神様は気まぐれだった。
病気や災害をもたらしながらも、人間の進化を楽しんでいた。
だが、次第に人間が次々と病に打ち勝つ姿を見て、苛立ちを覚えていく。
神は新たな試みを決意する。
人間を滅ぼすのは病気ではなく、人間自身だと。
こうして生み出されたのが、『病人』――病の力を操る異能力者たちだった。
時は流れ、病人と人類の戦いは続いていた。
病人に対抗するため結成された組織『ホスピタル』は、医療の力を駆使して人々を守り続けている。
そんな世界で生きる中学3年生の進藤カイリと双子の妹アイリ。
医療専門の学校に通う彼らは、日々病人の脅威と隣り合わせの生活を送っていた。
ある朝、街で発生した爆発事件のニュースが流れ、不安を覚える二人。
「お兄ちゃん、何かあったら私が守ってあげるね!」
そんな軽口を叩くアイリだが、カイリの胸には拭えない違和感があった。
病気になると病人になるという恐怖、病人に立ち向かうホスピタルの存在、そして“白い塔”と呼ばれる施設に入ったきり戻らない父親の記憶――。
当たり前の日常の裏に潜む違和感。
それはやがて、カイリの運命を大きく揺るがすことになる。