あらすじ
※電撃小説大賞用あらすじを読むと、ネタバレになってしまうので、普通に楽しみたい方はカクヨム用あらすじをご覧ください
(カクヨム用あらすじ)
十九歳の女子大生、羽根谷千秋は気がつけば新宿にいて黒い靄に追いかけられていた。
いい匂いにつられて逃げ込んだのは、凪という中性的な美人が営む雑貨店だ。そこで千秋は自分が霊体になっている事を教えられ、自分を助けてくれる〝運命の人〟が現れると聞かされた。
ほどなくして店を訪れたのは、壱島光輝という二十六歳のサラリーマンだ。
彼は都内にある神社、橋川神社の宮司の息子で、幽霊が視える体質に困っていた。
凪は自分ならその願いを叶えられると言い、交換条件として千秋の体を探す協力を要請した。
千秋の親友、柚良は猟沢緋一という男性と付き合ってから人が変わったようになってしまい、友情に亀裂が入っていた。
緋一は光輝の会社の先輩で、二人はお互いに偶然と思えない縁を感じる。
店にあるハンティングトロフィー(鹿の頭)に宿っている〝アメノカク〟という鹿の神の力を借りる事にし、二人は千秋の体を探しだし、それぞれの大切な友達、先輩を救おうと奔走する。
その果てに待っていた真実は、二人の心を残酷にえぐる――。
(第32階電撃小説大賞用あらすじ/780字)
十九歳の女子大生、羽根谷千秋は死者に追いかけられて夜の新宿を逃げ惑っていた。千秋が逃げ込んだのは、凪という名の店主が営む不思議な店だった。
千秋は自分が霊体になり、現世と隠世の狭間にある世界にいると知る。
まだ完全に死んでいないが、体を探して戻らなければならない。その時、店に宮司の息子である壱島光輝というサラリーマンが現れ、協力してくれる事となる。
千秋の親友、柚良は光輝の会社の先輩である猟沢緋一と付き合い始めてから様子がおかしくなった。
凪の店には鹿の神カクがいて、光輝の体に神降ろしをして力を貸してくれるという。
二人はカフェで柚良と話すが感情を爆発させられカクが鎮める。カフェの店主、沙織は緋一の幼馴染みで、様子がおかしくなった彼を心配していた。
沙織も含めて三人で緋一のもとへ行ったが、柚良も含めて修羅場になる。それを光輝が祓い、緋一と柚良の胸元にあるペンダント(呪具)を壊して彼らを救う事に成功した。
ペンダントは緋一を妬んでいる会社の先輩、神野からもらった物で、今度は神野の元へ行く。彼の家に千秋の体があると思っていたが、予想は外れてしまう。祓われた神野は廃人状態になり、凪の店に運び込まれて治療を受ける。
店の外には千秋と光輝を追いかけていた死者がいて、何かを訴えようとしている〝彼〟についていったのち、彼らは光輝の家で千秋の体を発見した。
千秋を治療するため、凪は特別に光輝の家から店へドアを繋いでくれる。店に戻ったあと、回復した神野は自身の生い立ち、バーで不審な男に声を掛けられて呪具を買ってしまった事を打ち明ける。亡くなったばかりの光輝の兄は、神野が光輝にかけた呪いを肩代わりして自死した事も判明した。
すべての罪がつまびらかになったあと、光輝は死してなお自分を見守ってくれる兄を祓い、本当の別れを告げる。体に戻った千秋も元の日常に戻る事ができたのだった。