あらすじ
「無能スキル」の烙印を押され、仲間から追放された少年・リュカ。
彼に備わっていた《無意識強化》という能力は、本人さえ気づかぬまま発動し、彼を生かしてきた力だった。
孤独な旅のなか、彼は奴隷市で一人の少女と出会う。
灰色の髪、痩せた身体。ボロ布にくるまれ、片膝を抱えて座るその姿に、リュカは目を奪われた。
彼女の名はフィオナ。過去を視る魔眼《真眼》を持つ少女だった。
彼女を助けたことから、ふたりの旅が始まる。
失われた魔眼の継承。
心を侵す幻。
夢を喰らう村。
そして、因果に絡め取られた“塔”と、世界に刻まれた呪い。
誰からも見捨てられた少年と、誰かの過去を視る少女。
ふたりが出会ったとき、止まっていた歯車が回り始める。
これは、“見えなかった力”を持つ少年と、“視えてしまう少女”が、
世界の歪みと向き合う物語。