あらすじ
名門・花桜学園に通う財閥令嬢の九重紗雪(ここのえ・さゆき)と、彼女の唯一無二の親友である天神縷々(てんじん・るる)。完璧な令嬢として振る舞う現実とは裏腹に、仮想世界で秘めた本性を解き放つ紗雪。そんな彼女を理解し、共に秘密を分かち合う縷々との平穏な日常は、学園で囁かれる「生徒失踪事件」の噂によって揺らぎ始める。
都市伝説と一笑に付される失踪事件の真相を探る縷々は、独自の情報網を駆使して、失踪した生徒たちが**「花桜学園の旧校舎付近」**で最後に目撃されているという不穏な事実に辿り着く。立ち入り禁止のはずの旧校舎が、何者かの手によって意図的に「入れる」状態にされていることを突き止めた矢先、縷々は紗雪に意味深な言葉を残して、忽然と姿を消してしまう。
親友の消失は、紗雪を学園に潜む深い謎へと誘う。これは、仮面を纏った令嬢が、失われた友情の証と、隠された真実を追い求める物語。仮想世界を舞台にした『煩悩令嬢、覚醒す。』の主人公・九重紗雪が、現実世界で「本当の私」を見つけるきっかけとなる、もう一つの「覚醒」の物語が、ここから始まる。