あらすじ
昭和十三年、広島・江田島。
将来の海軍士官を育てる名門・海軍兵学校に、一室だけ「例外」の五人部屋があった。
そこには、射撃の名手、社交的な料亭の息子、元軍医、天才スイマー、そして華族出身の内気な少年・中山由樹《なかやま・ゆき》が同室として集められていた。
なぜ彼らが同じ部屋に配属されたのか、理由は誰にも知らされていない。
周囲の噂や陰口のなかで、彼らは奇妙な絆と友情を育んでいく。
そんな日々の中、ふとした嘘をきっかけに、運命の歯車が静かに狂い始める。
それは、少年たちがまだ知らない、国家の影に繋がっていた──。