あらすじ
ネタバレ注意!
物語最初から最後、オチつきのあらすじ。
プロローグ
杉浦視点『赤い死神』について。
都市伝説の『赤い死神』の説明。
日が沈み闇に支配された学園にて、杉浦が手を洗っていると教師に下校を促される。彼は素知らぬ顔で返事をする。
新聞部部室にいるユリカの元へ向かう。
新聞部部室。ここからユリカ視点で物語が進む。(一日目)
暗い部屋の中ユリカが机に突っ伏して眠り込んでいる。
ドン、と大きな音が響いて飛び起きる。
窓を開けて周囲を確かめるが、辺りはすでに暗く、判別がつかない。
杉浦と合流、帰宅。
途中、ユリカが杉浦のピアス穴が増えている指摘をする。
本人は耳をかきながら、ごまかす。
既に片方の耳からピアスがひとつ無くなっているが、二人は気が付かない。
翌日。(二日目)
中庭にて太田香澄《おおたかすみ》の変わり果てた姿が見つかる。
騒ぎになっている現場を遠くから見つめる新渡戸沙華《にとべさか》。
運ばれていく太田香澄とすれ違い、事件の真相に迫る決意を固める。
急遽休校になったユリカ、ルカ、無垢はファストフード店で雑談。
ルカが杉浦に連絡が取れないと愚痴る。
杉浦からメッセージが届き、ピアスを探している事を一同は知る。
ユリカは昨晩の部室での出来事に違和感を感じる。
しかし、ふたりを巻き込みたくないので、話さず胸に秘めることにした。
その様子を無垢が不思議がる。
同時刻、学園の屋上。
杉浦がひとり、必死にピアスを探している。
そこに現れたのは亡き太田香澄の親友、新渡戸沙華。
杉浦の姿を確かめると、沙華は香澄に会った最後の人物について尋ねる。
その最後の人物が杉浦と目星をつけた沙華は
、彼が香澄と何かあったのか問い詰める。
杉浦は知らない、と返答。
逆に沙華を追い詰め、手にかける。
この時に抵抗され、怪我をする。
翌日、放課後。(三日目)
突然の休校から一夜明け、学園はいつも通りの賑やかさを取り戻す。
ユリカが屋上へ続く、階段の踊り場で座りこむ。
一昨日の下校時に、杉浦へ感じた違和感について、考え込む。
偶然に杉浦が探しているピアスを発見、ハンカチに包んでポケットへ。
直後、杉浦登場。
ユリカが杉浦の耳に貼られた絆創膏に気がつく。
「ピアスが引っかかって、ちぎれちゃった」とあいまいに誤魔化される。
絆創膏の隙間から血がしたたる。
その時、本能に目覚めたユリカが杉浦の首元に噛み付く。
自分の行動に驚いたユリカが逃げ出し、ひとり残された杉浦は呆然とする。
夜の街を駆けていくユリカ。
道の途中で迎えにきた父、安里《あんり》とすれ違うが気付かず通り過ぎる。
慌てて追いかけてきた安里が、ユリカを捕まえる。
ユリカの様子を見た安里は、只事ではない様子の娘に戸惑う。
近くの公園へ移動した大沢親子、ブランコを漕ぎながら話を始める。
ユリカは安里へ杉浦の血を見て『自分の中で何かが目覚めてしまった』と危機感を訴える。
安里は『何か』の正体を説明する。
突然でてきた吸血鬼の存在に、戸惑いながらも受け入れようと、ユリカはブランコから飛び降りる。
今まで見たことのない雰囲気を纏う、ユリカを見た安里は不安に襲われる。
翌日。(四日目)
ユリカ視点『赤い死神』について。
杉浦がプロローグで語った内容とは少し違う、都市伝説の『赤い死神』の説明。
授業が始まる少し前、職員室へ新聞部部室の鍵を借りに寄るユリカ。
鍵は既に何者かによって持ち出されている事を担任から聞かさせる。
部室へ到着し、ドアをあけようとするが鍵が掛かっていてる。
諦めたユリカは教室へ向かう。
途中で誰かのスマホを拾う。
同時刻、新聞部部室内。
影が動き、棚から何かを取り出し、床へ置く。
暗闇の中で赤いベールを被った杉浦、床には新渡戸沙華が横たわっている。
外から鍵の掛かったドアを、開けようとする音が響く。
杉浦が驚き、身じろぎする。声が出そうなのを我慢している。
しばらくすると音は止み、人の気配も消えた。
暗闇で衣ずれの音が響く。
放課後、ひとり屋上にやってきたユリカ。
誰もいない事を確かめると、拾ったスマホの電源を入れる。
ロックは掛かっておらず、データから行方不明の新渡戸沙華の物である事が判明する。
残された動画を観て、その内容に愕然とする。
内容は二日目の杉浦と沙華のやり取りだった。
そこへルカと無垢が現れる。
放課後。(四日目)
下駄箱にて。
ユリカが杉浦に声をかける。
ふたりは新聞部部室へ向かう。
部室内、夕日がユリカに降り注ぐ。
杉浦は影になる場所にいて光が当たらない。
ユリカが杉浦にピアスを返す。
どこで見つけたのかを問いかけるユリカに、杉浦の顔色が変わる。
ピアスは屋上へ続く階段の踊り場で拾った、と告白。
屋上で何があったのかと、ユリカが杉浦に尋ねるが答えは返ってこない。
しばらくふたりは、睨み合う。
沈黙に耐えられず、杉浦が動く。その拍子に背後の棚の扉が開く。
棚の中から新渡戸沙華が出てくる。
逃げ出そうとする杉浦、ユリカがそれを止める。
追い詰められる杉浦に、ユリカがスマホを取り出し、動画を再生する。
そこには屋上での杉浦月下と新渡戸沙華のやり取りの一部始終と、最期が記録されていた。
動画が終わると、ユリカが真っ直ぐに杉浦を睨む。彼からの言葉を待つ。
「……それがどうしたの?」
杉浦がユリカの手からスマホを取り上げ、 窓を開けて投げ捨てる。
それから杉浦がゆっくり歩み寄り、ユリカを絞め殺す。
杉浦が我にかえってパニックになる。
ユリカのポケットからルカの声が聞こえた。
回想。
ユリカ、今際の際でルカと無垢とのやり取りを思い出す。
ルカの提案で拾った沙華のスマホとは別に、ユリカ自身のスマホを隠し持っておく。
杉浦とふたりきりになる前に通話状態にして、ルカと無垢は別の場所で待機。
この事件は自分で解決をしたい、何があっても手を出さないで欲しい、そこを動かないように、とユリカがふたりに念を押す。
その決意を受け、ルカがユリカにとある『おまじない』を教える。
無垢が「何それー?」と茶々を入れる。
ルカ自身もそれに同意をする。
「これは気持ちの問題だ。アイツに何かをされた時に思い出せ、最後まで希望を捨てるな」
ユリカに伝える。
回想おわり。
完全に事切れてしまったユリカ、ルカと無垢の叫び声は届かない。
ルカが自分の声が届かない、と気がついたのか無言になる。
ルカが無垢に静かに!と一喝する。
一瞬の間をおいてルカが『おまじない』を唱える。
その声を聞いたユリカの指先が動く。
パニックになった杉浦は沙華を抱える。
そのまま、窓から身を投げようとする。
意識を取り戻したユリカが杉浦の手を掴もうと駆け寄る。
しかし、間に合わずふたりは中庭に落ちてしまう。
動かなくなってしまった杉浦を、ユリカはしばらく呆然と窓から見下ろした。
翌日。(五日目)
杉浦家を訪ねるユリカとルカ。
無垢も誘ったが断られてしまう。
父親と姉に迎えられ、和室に通される。
そこには変わり果てた姿の杉浦月下が布団に寝かされていた。
枕元では線香の煙が細く立ち上っている。
ユリカが杉浦の手を取る。
その手は冷たく硬い。
白い頬を撫でる。
「あたしね、あなたの事が大好きだよ」「嫌いになんてなれない」
彼にキスをしてつぶやいた。
「ばーか」
死神探偵の事件簿・あらすじ
おしまい。