あらすじ
宇卒鬼(うそつき)村。それは、世界一有名な『因習村』だ。
『ホラシロ様』と呼ばれる神様をまつった祠があり、俺たちは生まれてからずっと「嘘」しかつけない体質を抱えて過ごしてきた。
そんな村に住む俺たちでも、今まではどうにか幸せにやってこられた。
だが、そんな俺たちの住む村で事件が起こった。
朝になって、村の広場で他殺死体が見つかった。
悪夢はそこから始まった。
捜査にやってきた警部と、その部下の若い刑事。こいつら、ここが『嘘つき村』だってことを、ちゃんと調べないで捜査にやってきた。
そして不用意に、こいつらは俺たちに質問なんかしやがる。
「この事件について、何か知っている人はいませんか?」なんて。
バカ! やめろ! そんなことを聞かれたら、俺たちは体が勝手に動いちゃうんだよ!
そして案の定、俺の口は勝手にあらぬ言葉を発していた!
「はい、俺が犯人です!」と。
俺は何も知らないのに。俺は殺人なんかしてないのに。
村人たちは次々と「私がやりました!」と『自白』を始めてしまう。
どうすればいい。俺たちは、どんな時でも嘘しか言えない。そんな俺たちが殺人事件に巻き込まれた。
俺たちは嘘つきなんだ。本当のことが言えないんだ。
だから別に、自白してるわけじゃないんだよ。
このままじゃヤバい。冤罪として全員がブタ箱にぶち込まれることになる。
どうすれば、この頭の鈍い刑事たちに、ここが嘘つき村だってことを気づかせられる。
そして、一体誰が犯人なんだ。