あらすじ
千年以上前から、とある巨木の桜を守る桜守を役割とする家に生まれた、桜塚心護(さくらづか みさね)。
彼女が十五歳の時から、日本には冬が来なくなった。冬が来ないということは、春が来ても桜は咲かない。
桜塚の家が守って来た桜は、日本を支える霊木だと伝えられてきた。しかし、とある日を境に六年経った今も冬は来ず、花も咲かない。
次代を担う心護は、何とかして冬をもう一度取り戻すことは出来ないかと実家の文献を漁っていく。その中で、不思議な言い伝えが書かれた本を見付ける。
――千年前に結ばれた桜塚家と桜の神の契約。それが再び果たされれば、冬はもう一度訪れ、春に花を咲かせるだろう。
桜の神との契約とは何か。それを探る中、心護は不思議な青年と出会う。
青年は自ら神と名乗り、心護に契約を果たすよう迫るのだが……。
どうやらこの契約、それだけが理由ではないようで……?
冬が失われたいつかの日本で、彼女は神と契約を交わす。