あらすじ
「お前は弱い。だから、追放する」
パーティリーダーからそう言われ、追放されてしまったアルガ。
彼は魔法の才能はあったのだが、残念なことにそれは世界的には上の下程度。当然ながら、上には上がいる。
パーティメンバーの面々は数々の迷宮を攻略する内に、アルガ程度の実力では満足できなくなってしまったのだ。
パーティから追放されて10年が経ち、アルガはかつて自分を追放した連中が世界最難関の迷宮を攻略したことを知る。
世界最難関の迷宮を攻略した彼らは、英傑として扱われ、武勇伝が語り継がれ、あらゆる人々が彼らを称えた。
彼らの話を聞かない日はなかった。
アルガは自分が惨めで仕方なかった。
そして、深い憎しみを抱いていた。
あの日追放されなければ、自分も数々の栄光を欲しいままにできたのに。
自分を追放しておいて、数々の名誉や伝説を欲しいままにする彼らのことが、どうしても許せなかったのだ。
それから数百年後、アルガは時間を操る『時魔法』を開発した。
この魔法を使用して、アルガは過去に戻った。
自分が追放される以前に、いや……それよりもさらに過去に。
パーティに勧誘されるよりも以前の過去に、アルガは回帰したのだ。
世界最難関の迷宮の『初めての踏破者』になるために。
得られるハズだった栄光を得るために。
自分を追放した連中の名誉を、全て奪うために。
もう二度と、『弱い』などと言われないために。
……世界最強になって、見返してやるために。
数々の思いを胸に秘め、アルガは回帰する。
数百年前の過去、18歳だったあの頃に。