あらすじ
突如として鹿児島県境に出現した**透明な壁**により、街は完全に孤立した。物流は停止し、食料不足が深刻化。社会は崩壊へと向かい、人々はじわじわと追い詰められていく。
会社員・田中誠は、この閉塞した都市の中で「生きる意味」を見失いかけていた。かつてストリートダンスをしていた彼は、ただ踊ることではなく、**利害関係のない仲間と過ごす時間こそが人生を豊かにする**ことを思い出す。閉ざされた街に新たなつながりを作るため、昔の仲間に声をかけるが反応は冷たい。
そんな中、誠は福岡出身の翔太と出会う。彼は県境の壁に異変を感じ、「音がこの境界に作用する可能性がある」と語る。閉塞を打破する鍵は、ただの力ではなく、音の共鳴にあるのではないか――。誠は翔太と共に北へ向かい、壁の謎を探りながら福岡を目指す旅へと踏み出す。