あらすじ

【このシリーズは、ある学園にまつわる“時の断片”を集めた物語集です。
毎回登場人物は違っていても、誰もがあの坂を登り、教室に座り、そしてそれぞれの春を迎えていきます。
それは、ある人の物語ではなく——あなたの記憶の、どこかにもある光景かもしれません。
どのシリーズからでもお読み頂けます。】

名門・私立清蘭女学館。その片隅にひっそりと佇む「旧館」の階段室には、ある噂が囁かれていた。「願いをひとつ叶える代わりに、大切な何かを失う」――。
都会からの転校生・日向ましろは、姉を失った喪失感を抱え、どこか周囲に馴染めずにいた。ある雨の日、彼女は旧館で一人の少女と出会う。二階堂るり。階段室の噂の中心にいるとされる、謎めいた上級生だった。
「あなた、なにを手放してまで叶えたいの?」
るりの言葉は、ましろの心の奥深くに眠る「願い」を揺り動かす。だが、その階段は、踏み入れた者に等しく「代償」を求めるという。声を失った優等生、人の本心が見えすぎるようになったクラスメイト、そして、誰の記憶からも消えてしまった少女――。
それぞれの願いと秘密が絡み合い、少女たちは見えない力に導かれていく。硝子のようにもろく、きらめく階段の先にあるのは、希望か、それとも新たな喪失か。
これは、喪失を抱えながらも他者と繋がり、再生へと向かう少女たちの、痛みを伴う成長の物語。

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アルファポリス
アルファポリス2025/06/01
  • 現在の作品白百合坂にて シリーズ01「旧館に咲く願い、その代償」