あらすじ
運命なんて、所詮は嘘だ。
現実を直視できない奴らが、自分を納得させるために抱く都合のいい幻想。
「すべては運命に書かれている」なんて言葉で、自分が壁に突っ込んでる事実から目を逸らす。
俺?
俺は違う。
金も、地位も、支配も。全部、自分の手で築き上げた。
神も、星も、運命も――そんなものに頼った覚えは一度もない。
俺が信じているのは、ただひとつ。
選択だ。
俺が選んだ道。俺が下した決断。
それだけが、俺の人生を作ってきた。
……そう思っていた。
今朝、目が覚めるまでは。
気がつけば俺は――ローワン・ヴァン・ラインハルトになっていた。
ゲーム『グランディア・レゾナンス』に登場する、最悪の中ボス。
登場するたびにプレイヤーからブチ殺され、SNSでは「人格が戦争犯罪」ってタグまでついてる。
あの、救いようのないサイコ野郎に。
しかも、俺に課せられた“システムの使命”がこれだ。
「原作を改変せずに、三年間生き延びろ」
選択肢?なし。
ご都合主義?存在しない。
慈悲?知るかってな。
……おいおい、これ笑っていいところか? 運命さんよ。
だが勘違いするな。
笑うのは俺だ。
運命が血で書かれているというのなら――
俺はその脚本を、炎で上書きしてやる。