あらすじ
愛する夫、息子と幸せに暮らしている私の元に或る日、分厚い手紙が届く。次いでUSBメモリが‥‥其れ等は既に故人となった可愛い義理の妹(夫の実妹)からの私への『告白』だった。
其処には夫からも聞かされていなかった義妹の心の内と最後まで彼女の『恋人』であり、BDSMの『女王様』だった外国人女性との交流の経緯、加えて義妹が愛した複数の女の子との妖しく生々しいレズビアンセックスの体験が事細かく赤裸々に記録されていた。
義妹は更に私を『bian sexの対象』として憧れ、肉体関係を結ぶ事を渇望していたと言うのだ。加えて敬愛する兄(私の夫!)との秘められた関係も‥‥。
にも拘わらず、私は義妹の声を聴きながら、何時しか彼女の人生哲学、セックス観に魅せられて行くのだった。
私が初めて義妹に会った時、直感的に見抜いた様に、彼女は生まれながらのレズビアン。
そんな義妹の孤独、苦しみ、悦び、そして同性への憧れ。東スラブの血を引く美貌と妖艶な肢体を持った義妹。美しいが故に幸運を得る反面、誤解や陥穽に陥った人生。
彼女に良かれと思い、美貌をより輝かせるメイクやセクシーなファッションを教えてた私にも義妹の人生に一端の責任があるのではなかったか?
義妹の『告白』を読み、聴き終えた私が彼女を表するとしたら、次の一言があるのみ。
余りにも美しく、余りにも倒錯し、余りにも純粋で余りにも不純な女の子。
彼女が選んだ可愛い女の子たちを誘惑し、甘いセックスの欲望の前に屈服させて行く様は、正に『飛蛾(ひが)の火に赴くが如』き巧みさ。それは驚くべきものであったが、異性愛者の私にも、何故か全く嫌悪感を感じさせない。心理学を修めた義妹自身が『私はニンフォマニアでも、セックス依存でもない。可愛い女の子が好きなだけ』と言う義妹の言葉を私は信じたい。
遠くの世界に旅立ってしまった義妹。
彼女は今、何処かで古代ギリシア、レスボス島の女流詩人にして、レズビアンの祖サッフォーとその弟子の女の子たちの様に、ミュティレーネの彼方で可愛い女の子に囲まれてライラックの花苑で戯れているのだろうか‥‥。