あらすじ

目標も情熱もなく漠然と生きてきた高校二年生の八雲文也は、八月の始めに祖母のお見舞いで訪れた病院で高校三年生の七海曜子と出会う。曜子の性格、顔、仕草、声、全てに惚れ込んだ文也は彼女に情熱を注いで生きていくことを心に誓う。  入院している曜子に会うために翌日も病院を訪れた文也は昨日とは全く雰囲気の違う曜子を目にする。文也はその後も毎日曜子のもとに通い、曜日ごとに曜子の人格が変わることを知る。  曜子の父である誠司とも出会い、役者を目指す曜子には物語の登場人物の人格をその身に降ろす力があること、曜子が最近亡くなった人気作家の奥空文子の娘であること、他の人格は奥空文子の作品の登場人物であること、月曜日が本物の曜子であること、曜子は小説家を目指していること、文子の死による絶望で自殺を図るまで追い込まれ、その結果力の制御が効かなくなり今の状況になったことを知る。  作中の告白シーンを再現すれば演技が一段落したと判断されて他の人格が消えることに気がついた文也は曜子を救うために六回分の嘘の告白をするために奔走する。  無事曜子を救い、晴れて曜子との恋人生活を楽しむ文也だが、ある時本物だった曜子も文子の死の直前に文子と曜子が一緒に考えていた作品の登場人物である理想の曜子であったことを知る。  曜子が自殺を図った原因は奥空文子の作品が新たに生まれなくなったことでの絶望であり、理想の曜子は自分の中に眠る本物の曜子を救うために小説を書いていた。だがそれで自分が消えてしまっては同じことだと気がついて行き詰まっており、文也に執筆を依頼する。  全く経験のなかった文也だが、文子の元担当編集の力も借りながら体を壊すことも厭わずに書き続け、小説家になる決意をする。  小説が完成し、曜子も絶望から救われ、本当の意味で初対面となった文也と曜子は友達としてゼロから関係を作り始める。

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カクヨム
カクヨム2025/02/04
  • 現在の作品君が綴るハッピーエンド