あらすじ
映画撮影のために訪れた孤島で、突如として異変が起きた。
出演者のひとりが、撮影中に皆の目の前から消えたのだ。
「異世界転生よ!」
そう主張したのは、共演する女優だった。
突拍子もない発言は、混乱する現場にさらなる動揺を呼ぶ。
だが、プロデューサーはそれを意に介さず、撮影の続行を命じた。
反発と不安が募る中、翌日、そのプロデューサーまでもが姿を消す。
島を捜索するも、二人の手がかりはどこにもない。
殺人事件の可能性が囁かれる中、ある俳優が犯人に取引を持ちかける。
条件はただひとつ――映画を完成させること。
やがて撮影は孤島を離れ、都内で続行される。
そんな折、警察に奇妙な行方不明届が届いた。
「目の前で人が消えた」と。
課長は悪ふざけと一蹴。
その後始末を命令されたのは、かつて捜査一課で活躍したベテラン刑事と、新人刑事だった。
やがて第二、第三の犠牲者が現れ、事件は急速に別の色を帯びる。
すべての事案には、ある共通点があった。
それは、『異世界転生』を模した<見立て殺人>の可能性。
俳優、そして刑事。
それぞれの視点が交錯する中、事件の裏に潜む真実が、次第にその輪郭を現し始める。