あらすじ
小学生最後の秋。
人前で話すのが苦手な僕は、小さなピアノコンクールでサティの「ジムノペディ第1番」を静かに奏でていた。
拍手はまばら——けれど、最前列でひときわ強く手を叩くひとりの少女がいた。
栗色の髪に白いドレス、まるで物語から抜け出してきたようなお嬢様・美亜ちゃん。
同じ音楽教室に通いながら、接点などほとんどなかったはずの彼女が、その日のお昼休み、なぜか僕を外に誘い出した。
「ねぇ、2人でどこかに行こうか?」
突然の涙。
突然の手。
突然の冒険。
ただの昼休みだったはずが、彼女に誘われて走り出した瞬間——僕の運命は、静かに回り始めた。
音楽と涙が紡いだ、時空を超えるラブストーリー。