あらすじ
魔法はもはや生活に欠かせない存在となった。
家事に仕事に娯楽に、スマホをはじめとした魔導具は日常に溶け込み、当たり前のものになっている。
そんな現代で、最も注目されるのはスマホの配信などで見ることができる魔法使い同士の戦いだ。
華やかな舞台で繰り広げられる戦いは、熱狂と興奮を生み出し、魔法使いはスターのように扱われる。
その裏では、派手さや話題性ばかりが重視され、実直な魔法は顧みられない時代となっていた。
やがて魔法使いを夢見た人々は魔法使いに夢を見なくなる。
そんな時代の仲、三十を過ぎても魔法使いを夢見ていたフィセル・ガルニチュールという一人の男がいた。
努力を重ねて開発した時間魔法は〝地味〟の一言で片付けられ、夢は打ち砕かれ続けていた。
すべてを諦めかけたある夜、彼は引退間際の女性魔法使いアレク・サンダーと出会う。
アレクはフィセルの魔導書を一読しただけで理解し、完璧に再現してみせた。
それを見た彼は女性魔法使いへ、自分の魔法を使って魔導士としてもう一度やり直すことを提案する。
しかし翌朝、目覚めた彼がいたのは、学生時代のアカデミーの寮。
提案は受け入れられなかった。彼女は時間魔法を使って時を戻したのだ。
再び、彼女に自分の魔法を届けるために、魔法原作者になる。
魔法原作者として認められるためには、まずは魔法使いとして名を上げなければならない。
なれたら苦労しねぇよ、ふざけんな。