あらすじ

――感情が、わからない。けれど、それでも「誰かの声を聞きたい」と願った。

元自衛官の女性カウンセラー・篠原梓。
かつては“理想の指揮官”として部下に慕われながらも、守れなかった仲間の死を経て、静かに制服を脱いだ。

感情を“理解する”ことに困難を抱えながら、彼女は今日もカウンセリングルームで、人々の声に耳を傾ける。
パワハラに悩む人、子育てに行き詰まる母親、完璧主義に疲れた相談者――
“答え”を出さないまま、ただ寄り添うその姿に、いつしか誰かの心がほどけていく。

これは、「共感できないからこそ、観察し続ける」ひとりのカウンセラーの物語。
傷ついた人々の沈黙と向き合いながら、自らの過去とも静かに向き合っていく。

心にじんわりと沁みる連作短編、静かに始まります。

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アルファポリス
アルファポリス2025/05/04
  • 現在の作品届かない声のそばで ― 元自衛官カウンセラー・篠原梓の傾聴録