あらすじ
僕はもう、自由に本を読むことすらできないのか……
僕の名前は島村陽太。図書館で過ごす時間が好きだった。そこでお気に入りの本を見つけて、静かに物語に没頭する。そんな時間に安らぎを感じていたのに。
でもある日、読んでいた本の中に変な文章を見つけた。
「君のことが好きになっちゃった」、「ねえ、わたしと付き合って」
その日からずっと、「読む本の内容」がおかしくなっていった。
作中人物がおかしな行動を取り出し、「ヨウくん、大好き!」などと叫び始める。
「ロミオとジュリエット」も、「金の斧と銀の斧」も、「ハ〇ー・ポッター」や「指輪物語」に至るまで、キャラクターが本来とは違う行動を取り始める。
サオリ。あいつはどうも、自由に物語に干渉できるらしい。そうして文章の内容を変更し、僕に対して「好き好き大好き」とアピールを続ける。
一体、僕はどうすればいい? もう、自由に本を読める日は来ないのか?
ファンタジーも、純文学も、ミステリーも怪奇小説も、あいつのせいで台無しだ。
なんとか、あいつを倒す方法は。どうすれば、僕の平穏は戻ってくるのか。