あらすじ
「神の声?──ええ、聞こえましたとも。聞こえたふりをするのは得意なんです」
神に選ばれし聖女として、祝福を授かる少女・エルナ。
だがその正体は、前任の聖女が急死したため急遽仕立て上げられた“影武者”にすぎなかった。
祈りを捧げ、笑顔で癒しをもたらし、奇跡を演出する──
そのすべてが嘘であり、操られた舞台の上での役割だった。
けれど、世界はその嘘に救われ、民は彼女を信じていた。
やがて彼女は思う。「この神は、果たして本当に存在するのか?」
偽りから始まった聖女の物語は、やがて“信仰そのもの”を覆す革命へと変わる。
その口から語られた最後の祈りは、神を裏切る宣言だった。
信仰とは何か。人はなぜ神に縋るのか。
──これは、嘘と知りながら祈った少女が、世界を変えてしまった物語。