あらすじ
ここはネオ京都。サイバー金閣寺に芸者アンドロイド、1001体のメカ千手観音がひしめく“伝統とハイテク”の街だ。
おれの名はレッド。ナノ灰色(グレー)の脳細胞を持つ、この街きっての名探偵。ウソだ。ほんとは京都で一番安上がりな私立探偵だ。もし懐がさびしいなら、おれのところに来るといい。バッチリ面倒見てやるぜ。
おれには相棒がいる。名前はドッグ。黒人の重(ヘビィ)サイボーグだ。おれがコンビの頭脳担当なら、やつは武力担当。五条坂にある“赤犬(あかいぬ)探偵事務所”の共同経営者でもある。
京都は保守的でガイジンが少ないから、おれとドッグはなにをやっても目立つ。それになぜか、いつもでかいヤマにぶち当たる。今日も一人、迷える子羊がやってきた。特大のトラブルの気配を漂わせて――