あらすじ

一卵性双生児の松島高志と仁志。1歳まではそっくりな顔にそっくりな動作と愛嬌の良さを見せていたが、1歳辺りから突然、仁志は無表情で無関心な赤子になってしまった。両親は心配するが、医師の診断は異常なし。
 双子の兄の高志は天才肌で社交的な自慢の息子。必然的に陽気な高志を、両親も友人も贔屓するように。それでも仁志は何ら感情を示さなかった。
 実は人格が変わったと周囲から思われる頃から、毎晩のように神様から天上界へ戻ってくるように懇願されていたのだ。しかしいま天上界へ戻れば、上級天使智天使として働かなくてはならない。それは仁志の本意ではなかった。彼は1歳にして、グータラ人生を次の世でも送ると決めていたのだ。天使の資格を無くすには、乳幼児期間を過ぎるまで人間でいること。そのため仁志は人間であることにこだわった。
 仁志が両親に唯一ねだったのは、親戚宅で虐待されていたスイスシェパードのエイジを引き取ることだった。願いは叶えられ、ゲームしか興味を示さなかった引きこもり仁志は、犬のエイジと散步するようになったのだ。エイジのためになることは、何でもした。そして寿命を迎えて旅立ったエイジを見送った仁志は、自身の最期の時間、寿命が迫っているのも自覚していた。
 大学合格後、高志に誘われたドライブが事故を起こして、双子は昇天。仁志は天上界がどんな場所か、ある程度の知識があったので、双子の高志に3つの願い事を神様の前で宣誓するときに、必ず男であることを含めろと忠告する。しかし上昇志向の高い高志は、天上界で高貴な生活をするために、願い事を全て使い切ってしまった。願い事は人間界での行いと、魂の質によって叶うか否かが決まるので、願い通りになるかは、穢れを落として天上界で第二の人生を示されるまで不明。
 仁志は何事も起こらねばいいがと思っていたが、懸念した通り、高志は絶世の美女に変わってしまった。
 高志を男に戻すための猶予は2年間。高志は天上界世界で高位貴族令嬢となり、婚約者も確定したのだ。仁志としては、これでお別れしても良かったのだが、泣きつかれて懇願されては、寝覚めも悪い。グータラ天上界ライフを楽しみにしていたが、功績を挙げて高志を男に戻すため、天上界守護総軍第6軍集団所属の副軍団長になる。
 そうそう武勲を上げるような任務に就くとも思えなかったが、チャンスは意外と早く巡ってきた。さっさと高志を男に戻して、念願のグータラ人生を楽しむために、仁志は奮起するが、果たして結果は?

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アルファポリス
アルファポリス2025/04/24
  • 現在の作品願い事は慎重に 向上心旺盛な双子の兄なんて持つものではない