あらすじ

人間嫌いな箱被り大魔法使い×頑張り屋な庶務員の物語。 ▼第26回ルビー小説大賞用あらすじ 魔法主義の世の中で一切魔法の才を持たない少年・クラネ・ツヴィ。彼は魔法道具に対する強い恩義から「良い人の力になりたい」という夢を抱いていた。 その夢を叶えるべく「庶務資格学校」を卒業したクラネはとある魔法道具研究所で働くことになり、なんとそこの主はクラネが魔法道具に恩義を感じるきっかけとなった憧れの存在、大魔法使い・ジーヴルだった。過去に負ったトラウマから箱を被って対面を避けるほど人間とのかかわりを疎んでいたジーヴルは。クラネは彼につい熱烈な思いを口にしてしまい手酷く突っぱねられてしまうも、その晩偶然出会った類稀な美貌を持つジーヴルの兄・メーベルとの交流ものお陰で和解の機会を得る。 メーベルとある晩に再会したクラネは星の話をきっかけに彼と親交を深めるも、唐突に突き放されてしまう。その訳を思い悩む一方で、クラネは女装をしてジーヴルのパートナーとしてパーティーに参加することに。対人に嫌悪を抱きながらも思慮深く接してくれるジーヴルに惹かれるとともに、過去の傷と罪悪感に苛まれ離席した折、クラネは厄介事に巻き込まれてしまう。窮地に駆けつけてくれたジーヴルに傷の手当てをしてもらう中で二人は互いに抱いている好意を交わした。そして邸に戻った後、クラネはメーベルとも和解の機会を得るだけでなく、触れ合いを望まれるようになった。 そんな波乱万丈なパーティーの翌日、風邪を引いたクラネは寝込んでしまう。あまりにも真摯に看病し向き合ってくれるジーヴルやメーベルに、弱り切って心身が決壊したクラネは堪らず、自分が抱える罪を告白した。その告白は信じなかったがそう思うに至った彼の抱えているもの知りたいと思ったジーヴルは、熱に魘されているクラネが見ていた彼の過去を辿る夢の中に入る。クラネの母親が若くして命を落としたこと、子を生んだせいと嘆いた父親がクラネを虐待をしたり奴隷商に売ったりしたこと、その先でもクラネが惨い思いを味わったこと。辛苦に塗れながらもジーヴルの魔法道具の偶然との邂逅をもとにここまで生き、自分とまっすぐに向き合ってくれたクラネ。目覚めたクラネにジーヴルは彼に募らせていた好意、ジーヴルとメーベルが同一人物であり素の自分でクラネと関わり親しくなりたいという思いを告白し、二人の心身の距離はいっそう近づいた。 そんなある日、クラネは街中で父親に似た人影を見つける。過去のトラウマが蘇るも、ジーヴルから愛の告白を受け恋人になったこともあり、クラネはジーヴルから守られるだけでなく彼を守れる存在になりたいとより強く思うようになっていた。そして街中で遭遇した父と対峙した折、クラネは長い間心の奥底に抱えていた思いをついにぶつけ、立ち向かった。 心の傷のひとつと向き合ったり、ジーヴルとともに暮らすことになったり、彼から婚姻の願望を聞いたクラネ。非才であることも相まって理不尽な痛苦や自責に苛まれた末に死ぬまでに少しでも「良い人の力になりたい」と願ったかつての少年は、大切な人とこれから先もともにしあわあせになる未来への希望のために少しでも強くなりたいという望みを抱くのだった。

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カクヨム
カクヨム2025/03/22
  • 現在の作品箱被りの大魔法使い