あらすじ

江戸のどこか――桃の節句に祝言を挙げるはずだった私は、女中に毒を盛られて儚くなった……はずだった。 死にたくないと強く願った途端、なぜかその魂が雛人形に宿ってしまったのだ。 女中を恨み、呪い、不幸にし、目的は果たしたのに、心は晴れず成仏もできない。 いつしか私は『呪いのひな人形』と呼ばれ、お内裏様と二人きりで人の手を渡り歩く日々。 いつまでこんな虚しい時間が続くの? もう消えてしまいたい――そう願ったある日、隣に座るお内裏様が話しかけてきた。 『あれだけ威勢がよかったのに、どうしちゃったの?』 『人形が喋ったぁぁぁぁ!』 「おかあさーん! お雛様たちがガタガタ鳴ってる、こわいよ~」 「きゃー! 捨てるのも怖いから、お店に戻してきましょうね!」 『あ……』 『あ……』 私は果たして無事に成仏できるのかしら? なにしろ隣のすまし顔が余計なことをしでかしまくるので。

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カクヨム
カクヨム2025/03/03
  • 現在の作品消えたいと願っているのに、隣のすまし顔が空気を読んでくれない