あらすじ
明治二十年。貧しい家に生まれた鯨井 美子は、下女として売られる事となった。
行き先は由緒ある旧家・筑摩家。幼くして厳しい労働に耐える日々の中、ただ一人、当主の娘である筑摩 小春だけが美子に優しく接してくれた。
やがて三年の月日が流れ、美子はある日突然、“鬼”の世話係を命じられる。
隠し通路から向かう地下道。
今の今まで存在すら知らなかったその場所。
そこに佇む檻の中には額に角を生やし、長い髪を持ち、紅い瞳を宿した異形の女が囚われていた。
「……神様?」
美子はその存在を見た瞬間、思わずそう呟いた。
異形の鬼を神様と呼び敬愛する美子。
美子の献身に少しずつ心を許していく神様。
美子を愛し、執着し、神様を敵視する小春。
美子の心を掴むのは檻の中の神様か、はたまた奉公先のお嬢様か。
両者の間で揺れる美子は何を思うのか。
これは明治の世に咲いた人間と人外の恋模様……
※ この作品はpixivに投稿した『化け物達』をコンテストの為に加筆修正した物です。
この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
また作中において軽度の残酷描写、暴力描写、性描写が描かれるシーンがございます。
該当するシーンが描かれているページには『※』を付けておりますのでご了承ください。