あらすじ

脇坂未明(わきさか みめい)
それは美しい少女の姿をした悪夢。
絶望に瀕した人間の前に現れ、彼らを更なる絶望に堕とす存在。
美しくも恐ろしい、絶望と死の象徴の如き影。
彼女の紡ぐ「選ばれてしまった人間」の物語の数々をここに記そう。

【ドナーの記憶】
心臓移植を求む上田の前に現れた脇坂は新しい心臓を用意すると持ち掛けドナーを上田に脳死させる。
心臓を手にした上田は毎夜悪夢を見る。
移植された臓器に記憶が宿るという逸話を聞き、絶望の淵に落とされるのであった。

【引きこもりのカード】
十年引き籠る板山の前に現れた脇坂は食事を要求出来るカードと、感謝カードを渡す。
板山は思い出の料理との思わぬ邂逅に心を開き母へ感謝のカードを送る。
しかし脇坂に絶望させられた母は、その前日に自殺をしていた。

【感情を捨てる女】
脇坂に騙された女性は邪魔な感情を『感情を捨てるゴミ箱』へ捨てていく。
やがて女性は感情を取り戻すことが出来ないまま絶望さえ感じない心へとなってしまう。

【心亡くした志】
元売れっ子作家は今や落ちぶれた物書き。
脇坂は彼のファンを名乗り、取材ノートを売って欲しいと願い出る。
情熱の詰まったノートを売ってしまった男はついに何も書けなくなってしまうのであった。

【パパの似顔絵】
パワハラにあった高山は、脇坂から御守りを貰う。
守りに願いをたくすと、不思議と苦しみは消えた。
しかし自分を苦しめた相手に災難がふりかかる。
彼の娘の描く似顔絵には、高山の頭に角が描かれるようになった。

【心の補聴器】
客の気持ちが汲み取れないと悩む女の前に現れた脇坂は、心の声が聞こえるリングを手渡す。
しかしリングで心の声を聴きすぎると常に人の心の声が聞こえるようになってしまうのであった。

【死に際演技】
進退がかかった舞台、自身の死が見せ場の女優の前に現れた脇坂は、
実際に人間を殺し『死』の凄みを伝える。
女優は自らの死をもってしかこれを演じきれないと悟り絶命する。

【真夜中のタクシー】
運転手は脇坂を乗せて人気のないふ頭へ走る。
脇坂はいつも絶望に落とした魂を連れている。
それが見えた運転手に次はあなたの番かもと告げて夜の闇に消えた。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
アルファポリス
アルファポリス2025/02/27
  • 現在の作品絶望案内人