あらすじ
「海は巨大な知的生命体なの。海語を話すのよ。波の音は海の言語なんだ」と新藤唯華は言う。
唯華は砂浜に座り、打ち寄せる波の音に耳を傾けている。
あどけない顔をしたショートヘアの少女。高校の制服を着ているが、病気で休学している。
私はその隣で膝を抱えて、唯華の話を聞いている。
白衣を着てドクターシューズを履く私は、2か月前まで総合病院に勤務する脳外科医だった。新進気鋭の神の手医師ともてはやされていたが、今は唯華ひとりのための医者だ……。
ファンタジーのような書き出しですが、幻想要素はない小説です。