あらすじ

妖が見える。主人公、桜月三弦(おうつき・みつる)にとって、それは日常だ。誕生日の夜、両親が自殺で死んだと報らされる。急いで実家に帰ると、既に葬儀は終わっていた。親しい親類縁者はおらず、不思議に思う三弦の前に現れたのは、陰陽家 香茂葵(かも・あおい)。彼は両親から、葬儀を任され、諸々の書類の整理までしてくれと、生前に頼まれていたと言う。同時に、両親には五億の借金があったと告げられる。明日にでも、実家は抵当に入れられ、借金返済の為に、自分の貯金迄もなくなるだろうと言われ、途方に暮れる。そんな三弦に葵は、「ぼくと組んでくれるなら、きみの望みを全て叶えてあげる」と提案する。受け入れた三弦は、ある場所へ連れていかれる。そこは、江戸の鬼門を護る陰陽寮の当主の屋敷だった。江戸時代に消散した陰陽寮を秘かに引き継ぐ一族の当主 北城 香(ほうじょう・かおる)から告げられたのは、三弦の先祖が、稀代の陰陽師であるというものだった。枝分かれした、現世に残っている子孫の中でも、三弦のみが妖力を残しているとし、自分を探していたという。予兆ができたり、妖が見えたり、勘が全て当たるのは、その所為であると。そして、北城一族で庇護している指御神 玉響の予言を告げた。「何者かに蘆屋道満の遺物が盗まれ、彼を復活させる目論見の征兆が出た。千年前に散った十二神将を探し出し、力を蓄え、きみの力を貸してほしい」。突然の申し出に戸惑うが、借金はチャラ。家賃もなし。生活費も支給されるという棚ぼたのような提案に乗る。葵の提案で、彼の経営する古美術屋兼和菓子店「蛍ヒ(ほたる・ひ)で共に働くのは、葵の悪行罰示式神となった、白狐の末裔 霜雅(しんが)と、黒狐の末裔 神樂(かぐら)。そして、葵がすでに探し出していた十二神将の一人、貴人の化身 丑真雅信(うしま・まさのぶ) 。彼らと共に十二神将を探し始める。その道中で出会う、繋がる古縁。地獄の王との戦い。そして、因縁の終焉に向けて、千年間止まっていた砂時計が動き始める。

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カクヨム
カクヨム2025/02/19
  • 現在の作品陰陽庵