あらすじ
私は『推理名人』な喫茶店のマスター。どんな謎でもエレガントに解いてみせる。
この『過疎地の村』で営まれる店の中で、私はこれまでに数多くの謎を解き明かしてきた。
そして今日も、店には困ったお客さんが現れた。何かを揉めているようだ。さてさて、その絡んでしまった心の糸、私の推理で解きほぐしてみせましょう。
「お前がやったんだ!」
え? 怪談?
どうやらこのカップル、女性の方が幼い頃に『洗面器の儀式』を行ったらしい。午前零時に『将来の結婚相手』が水に映ると信じ、刃物を口にくわえて覗きこんだと。
そして、一人の男と出会った。顔に大きな傷のある男と。
私は一体、どうすればいい? こんな怪談の現場に遭遇してしまい、『推理名人』として何をすれば。
そこへ来て、常連客の迷惑な老人が私のことを煽り立てる。「マスターは推理名人だ。あんたら運がいいね」って。
勝手に話を進めるな! おかげで引き下がれなくなっただろ!
連戦連勝の私の推理。こんな形で敗北するのか。怪談なんか、どうやって扱えばいいんだ……。