あらすじ
梅雨の夜、弁護士・榊原奈央のもとに届いた一通の封書。そこには「助けて」という短いメッセージと、一束の黒髪が入っていた。差出人は、数年前に消息を絶った大学時代の親友・篠宮玲奈。彼女は、書いた物語が現実になるという異常な現象に恐れ、突如として髪を剃り、姿を消したという。
玲奈の足跡を追ううちに、奈央は「剃刀の記憶」と題された原稿を見つける。それは、玲奈自身の運命を記したような物語だった。やがて奈央もまた、すべての謎を解くために自ら髪を剃る決意をする。
しかし、剃刀の刃が頭をなぞった瞬間、奈央は「書かれてしまった運命」に足を踏み入れていた。
物語は、誰が書いているのか? そして、真の結末とは――。
「書かれた通りに、世界は動く。
ならば、物語を終わらせるには――?」
恐怖と運命が交錯する、戦慄のサイコ・ミステリー。