あらすじ
「ど、どうして私がラリエットになっているのよ!!」
これが小説の中だと気づいたのは、婚約者選びのパーティでのこと。
相手はゼロニス・ロンバルディ。侯爵家の跡継ぎで、暴君と噂されている。
婚約者が決まるまで、候補者たちはロンバルディの屋敷で過ごさせばならない。
ここから出るのは候補者を辞退するか、ゼロニスから「出ていけ」と命じられるかの二択。
しかも、私の立ち位置は──悪役令嬢のラリエット・メイデス。しかもちょい役で、はっきり言うとモブの当て馬。このままいけば、物語の途中であっさりと退場する。
なぜならゼロニスは、ここで運命の出会いを果たすのだから――
婚約者が選ばれたあと、実家に帰されるのは絶対に嫌。実家には意地悪な両親、そして私に執着している義兄がいる。控えめにいって地獄だから。
こうなったら自立よ、自立!!
婚約者を選ぶこの期間、私はメイドに扮して賃金を得てやる!
そうして意気込む私が、なぜかゼロニスの紅茶係に――
「俺は別に婚約者選びなど興味がない」
そう言いながら、メイドの私に見せる笑顔。優しいのは気のせいだよね……?
だがついにゼロニスの逆鱗に触れ「出ていけ」と言われてしまい――
私は無事に自分の居場所を見つけてみせるわ‼