あらすじ
これは、知人が住む古びたアパートの部屋で起きた話だ。夜中、彼は寝ようとして部屋の電灯の紐を引き、明かりを消した。
――ん?
そのとき、彼はもう一本、見覚えのない紐が垂れ下がっていることに気づいた。
――さっきまで、こんなのなかったよな……?
それは天井からぶら下がり、ぼんやりと白く淡く発光していた。蜘蛛の糸かと思ったが、それにしては太い。彼は気になって、その紐を引っ張った。するすると滑らかに引けた。ただ、どこか生々しい反発力を感じた。
違和感を覚えながらも引き続ける。そして、糸の先を追って天井を見上げたときだった。そこに奇妙なものが浮かび上がった。