あらすじ

雪山摩利は大学卒業後、地元役場の地域包括支援センター職員だった。  「方向性の違い」により退職後、無職となるところを、元利用者の家族からの依頼で住み込みで働くことに。  その職務内容というのは、中島和菓子店の大奥様である中島ルイの見守り。  日中はデイサービスに行っているのだが、帰宅後、店が終わって息子の護が帰宅するまでルイの見守りをする、というものだ。  摩利は一癖も二癖もあるルイの見守りをしながら、和菓子屋の三階部分居住区で生活することになる。  そこはもともと護とその婚約者が住むことになっていたのだが、ルイの認知症が発覚した途端、婚約は破棄。以降、放置された場所だった。  摩利はそこで住みながらも、「問題行動」と思われるルイの行動に付き合っていくのだが。  どうにも「問題行動」とだけでは解決できないものがルイにはあった。  家や店に貼られた紙。  ルイが大事にする誰も中身を見たことがない壺。  ルイの方言。  そんな折、護の元婚約者である鈴原翼が現れ、「遅くなったけど新築祝い」と、一枚の画を置いて帰る。  それは10号サイズの西洋画だ。  白いワンピースを着た女性の画。  そこから。  摩利は奇妙な事件に巻き込まれることになる。 (参考文献) 『呪歌と説話―歌・呪い・憑き物の世界―』(花部英雄 三弥井書店) 『日本の呪い 「闇の心性」が生み出す文化とは』(小松和彦 光文社文庫) 『カラー版 西洋絵画のお約束』(中野京子 中公新書ラクレ)

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カクヨム2025/02/10
  • 現在の作品返りの風が吹き、宇賀は月光に輝く