あらすじ

世界にはもう、“呪い”はないはずだった。

けれど、それでも――
言葉を持たずに生まれた少年がいた。

彼の名は、ネム。

「産声をあげなかった子」として忌まれ、名を与えられず、
言葉を知らず、言葉を聞かず、言葉に触れず育った少年。

けれど、彼の心にはいつも――ある音が響いていた。

それは誰かの声。
やさしく、なつかしく、時折涙を誘う、誰かの“呼びかけ”。

彼はある日、拾った古い旅人手帳の最後のページに、こう書かれているのを見つける。

「声は、誰かを照らすためにある」
「名前は、存在を世界につなぐ魔法だ」
――リオ=アステル・クロード

ネムは思った。

「自分にも、名前があったんじゃないか?」
「誰かが、自分を呼んでくれたことがあるんじゃないか?」
「ならば――探しに行こう」

言葉を知らぬ少年が、声を探す旅に出る。

その手には、“名前を書き換える魔法の羽ペン”。
その背には、かつて竜だった者の羽の欠片。
その心には、まだ誰にも呼ばれていない“本当の名前”。

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アルファポリス
アルファポリス2025/04/05
  • 現在の作品『コトノハの空、名前を知らぬ君へ』