あらすじ
時は19世紀。
産業革命の波が押し寄せ、世界はスチーム時代へ突入した。
そして、この時代の最前線に立つのが――
貴族令嬢にして「学術的盗掘家」、エレノア・バブルスウェイト!
「家の財政問題を解決するため、ピラミッドで高価な秘宝を発掘しよう」
という高貴かつ知的な決断を下し、忠実なメイドクレアと共にエジプトのピラミッドへと旅立つ。
そこで掘り当てたのは……
古代エジプトの女王、ネフティス=アハ!!
儀式不完全、冥界の復活許可書も未提出。
ありとあらゆる段取りをすっ飛ばし、
エレノアは、国家を失い、魂が不安定な女王を半端に蘇らせてしまう!
怒り狂ったネフティスに追われるエレノア、従者のクレア、そして猫族の案内人ニャンデル。
陸上戦艦とスフィンクスの戦い、重力崩壊するピラミッド、
数々の混乱を経て、女王の人格が切り替わった……と思ったら、
今度は法律至上主義の理性人格に。
「そなたの不法侵入は事実。だが、余は正当な判断を欠いた。防衛反応が過剰であった点は認める。よって、相応の損害賠償を支払う。責任に鑑み――財宝を示談金として引き渡す」
女王の口から飛び出すのは王国法第131条、第892条、第2001条……!?
だが彼女は言う。
「反逆者どもが我が領土に無断で住みつき、勝手に『国家』を名乗っている。これは不当占拠であり、王国法第4条に抵触する。よって、王権の回復と主権の奪還を優先事項とする。」
「そなたに求めるのは忠誠ではない。必要なのは、現代国家と渡り合うための仲介役だ。英国が余を支持するのなら、互いの国益は一致するはずだ。スエズの海路が欲しいのだろう? ならば、協力関係を構築すればよい。」
——盗掘がきっかけで、国家再建と帝国の思惑が絡むコメディ陰謀劇が幕を開ける!