あらすじ
消せない記憶の断片。それは封印された真実への入口だった——
「この絵本、読んだことないのに内容を全部知っている…」
記憶再編集技術が日常となった2055年。
記憶再編集を手掛けるエンジニアの神谷浩一の頭に、説明のつかない既視感が次々と浮かび上がる。
見知らぬ紫色の花に感じる不思議な懐かしさ。
夢に現れる顔のぼやけた女性の囁き。
そして友人たちの奇妙な態度と隠蔽工作。
友は言った。
「過去を掘り起こすな。忘れることでようやく進める道もある」
--俺の記憶には大切な何かが欠けている——その確信が浩一を狂気じみた探求へと駆り立てる。
浩一の調査は、巨大企業の闇を掘り起こし、卑劣な陰謀を暴き出す。
「お前が真実を知りたいと思うなら、俺は協力する」
友の力を借り、妻と息子を守りながら暗闇の迷路を進む浩一。
科学の限界と倫理の狭間で、浩一が行った選択とは——
脳が忘れても、心は記憶している。
非道な企業と記憶の行方を追うSFサスペンス