あらすじ
はるか昔、魔王サタンと呼ばれる存在が世界を脅かした。
勇者一行の奮闘により魔王は討たれたが、生還したのは勇者一人だった──という物語は、今も語り継がれている。
高校二年生の小鳥遊杏は、勇者一行の魔法使いの末裔だ。
幼い頃に交通事故で母を亡くしたが、直前に十二枚の羽を持つ天使を目撃していた。以来、その天使を探し続けている。
ある日、杏のクラスに突然クラスメイトが一人増えた。彼の名は、高瀬暁斗。
だが、周囲の誰も不審に思わず、最初から存在していたかのように接する。また、彼からは微かに杏の魔力の残滓が感じられた。疑念を抱くも、暁斗から「アンジェリーナ」と呼ばれたことで状況は一変する。
アンジェリーナは、勇者一行の魔法使いの名。杏の先祖であり、戦いの最中に命を落とした人物だ。更に、暁斗は自らの正体を明かす。
その姿は、銀髪、黒い羽が六枚と言う部分を除けば、あの日見た天使に似ていた。
「僕の名前は、ルシフェル、だった。天使だったんだけど、堕天させられて、今は魔王サタンって、呼ばれてる」
名も、羽も、地位もすべて奪われ、魔王に仕立て上げられたのだという。
黒幕は双子の弟であり、今はルシフェルを名乗る天使ミカエル。母の前に現れた十二枚の羽を持つ天使もミカエルだった。
ミカエルの目的は、創造主に謀反を起こし、自身が神に成り代わること。
杏と暁斗はミカエルを阻止し、真実を取り戻そうと決意。途中、創造主の命でガブリエルがやってきて戦闘になるが、二人の話を信じ仲間となる。しかし、ミカエルも教師として現れ、暁斗を消そうと動き出す。
二人はミカエルと戦い、彼の口から企みを引き出して堕天させることに成功。ミカエルはルシフェルとして堕天したため、名をルシファーと変えられ、暁斗はミカエルとして天使に戻った。
世界は真実を取り戻し、記憶は書き換えられた。杏もこれまでのことは何も覚えていない。けれど、交わした約束は記憶の片隅にある。