あらすじ
超人気音楽ユニット【Merc-Art】の三雲有人はスタッフに陥れられ、全てを失い帰郷の電車に揺られていた。
故郷への車中、十年前に死んだ幼馴染・沢渡千鶴を思い出しふと眠ってしまう。
気づくと、隣には死んだはずの千鶴がいた。
有人は十一年前にタイムリープしたのだ。
有人は『二回目』の人生を音楽ではなく、千鶴のために生きると誓う。
「俺はお前のそばにいるんだ。ずっと」
千鶴が死ぬまで、あと一年。
〈第32回電撃小説大賞 応募用あらすじ〉800字
超人気音楽ユニット【Merc-Art】の三雲有人はスタッフに陥れられ、全てを失い帰郷する。故郷への車中、十年前に死んだ幼馴染・沢渡千鶴を思い出しふと眠ってしまう。気づくと、隣には死んだはずの千鶴がいた。有人は十一年前にタイムリープしたのだ。有人は『二回目』の人生は、音楽を辞めて千鶴の傍にいると決意する。
音楽を辞めた有人は千鶴から問い詰められ、思わず「お前が好きだから」と答えてしまい、口を利いてもらえなくなる。千鶴の母から「機嫌が直るまで、ピアノ弾きに来たら」と言われた有人は、毎週金曜に千鶴の家にピアノを弾きに行くことにする。
夏休み前のある日、千鶴から「山に行こう」と誘われる。小さい頃に何度も挑戦したが一度も辿り着けていない『山』。今回も結局たどり着けず、途中で引き返すことになる。千鶴は以前迷った時に有人の歌に勇気づけられたと話し、「有人は東京に行くべきだ」と言うが、有人は意思を曲げない。
秋、文化祭に前世の相方Mercが招かれ、有人と共演する。ライブ後、有人はMercを呼んだのが千鶴だと看破する。「有人のライブがどうしても見たかった」と肯定した千鶴は、自分がすでに半年の余命宣告をされていること、学校を辞めることを告げる。
千鶴の手術が迫った冬の日、千鶴が姿を消した。有人は『山』への途中で千鶴を発見する。死ぬ前に『山』に行きたかったと言う千鶴に、有人は「連れてってやる」と言うが、千鶴は首を振る。千鶴の希望は有人が音楽をやること。有人は千鶴の願いを胸に刻み、復帰を決意する。
生きたい気持ちが薄れつつあった千鶴の手術前日、有人はライブ動画を配信して「千鶴の代わりは誰にもできない」と言う。千鶴の「生きたい」気持ちがよみがえる。
『二回目』の人生も、一度目と同じく全てを失った有人。『一回目』と違うのは、千鶴が生きて有人の帰りを待っていること。有人は千鶴に再起を誓う。