あらすじ
現代で安全基準と品質管理を担っていたエンジニアの俺は、ある事故に巻き込まれ命を落とし、気づけば異世界「アルティア連合世界」に転生していた。魔力と泉が存在するこの地で、俺は現代知識を活かして魔道具の開発に挑戦する。領主レオンの期待を背負い、天才魔術師ダリウスとの共同研究を進めるうち、街のインフラは一気に便利になる。だが、巫女フレイヤが警告するように、泉を使いすぎれば自然が悲鳴を上げる危険もあるらしい。さらに軍事利用を目論むシグの兵器が暴走し、教団司祭ラディスは「神聖魔力の乱用は異端だ」と糾弾。
最初は人々の生活を助けるはずだった魔道具が、やがて制御不能の大暴走を引き起こすなんて、いったい誰が想像しただろう。街は炎に包まれ、制御プログラムが連鎖的に壊れ、泉は暴発寸前。守りたかった人々も次々に傷ついていく。もう、止める手段はひとつしかなかった。すべての魔道具を一斉停止し、文明をゼロに戻す――その“リセット”を実行することで、この世界は一夜にして闇に沈む。
技術革新の光と影。その果てに俺が見るのは、深い後悔と、わずかな再生の兆し。街外れで俺が目撃するのは、封印の儀式を続けるフレイヤの姿と、崩れ落ちた研究所の残骸。人を救うはずの技術が、なぜ破滅を呼んだのか。この忌まわしき結末を迎える理由は、きっと俺自身の目で確かめるしかない。──異世界技術ファンタジー、ここに開幕。