あらすじ
婚約者と不仲なわけではない。
ただ私達の婚約は政略的なものなので、親しくないだけ。
どうにかできないものかと恋愛小説を読み耽っていると、記憶喪失が切っ掛けで婚約者との仲が改善したという話を読んだ。
パーティーからの帰り道、馬車が大きく揺れ頭を打ってしまい気絶した。
目覚めた時、私は部屋のベッドにいた。
昨日の出来事も自身のことも覚えていたが、婚約者に心配してほしくてつい嘘を吐いてしまった。
「貴方は……誰ですか? 」
家族は慌てふためき医者に診察されれば「記憶喪失」と診断された。
「こんな状態での婚約は難しいのではありませんか?」
彼を信じての言葉だった。
こんな状態でも婚約を続行してくれると……
後日。
「婚約は解消だ」
……フラれた。