あらすじ
その日、世界にようやく平和が訪れた。
長きに渡る人類と魔族の争いの末に、ついに勇者が魔王を討ったのだ。
そして、そんな記念すべき日に――。
「おっしゃあああ! 激熱リーチきたぁああああああ!!!」
俺――篠原遊人は今日もカジノにいた。
俺がこの剣と魔法の異世界――『ギガンティア』に勇者候補として転生してきたのは約20年前。
だがしかし、俺は冒険どころか一度も「はじまりの町」を出ずに遊び呆けていた。度重なる女神っぽい人からの「魔王を倒しに行け」という要請もガン無視。適当に日銭を稼いではすべてギャンブルに突っ込み、勝ったら祝杯、負けたら残飯という自堕落な日々。
けれど、そこに罪悪感なんて全くない。だって楽しいんだもの。
それもそのはず、俺の前世は超がつくブラック企業の会社員。死因も過労死だった。そんな日々に比べれば、この異世界の生活はまさに天国だった。なのに――。
女神「魔王が倒されたのであなたは用済みです。今すぐ元の世界に帰ってください」
俺「…………へ?」
そうして突如として帰還した現代。しかも時間は一切経過しておらず、見た目も仕事も何もかもそのまんま。
俺が唯一異世界にいたという証……それは女神から餞別として与えられた『遊び人』の称号だけ。
「とほほ……こんなもん何に役立つんだよ。あーあ、俺はまたあのクソみたいな日々を過ごすしかないのか……」
と、思っていたのだが――。
「……ん?なんだこれ、始めてやるゲームなのに動かし方がわかるぞ?」
なんとなく訪れたゲーセン。たまたま触った初めてやる対戦ゲーム。
だが、どういうわけか操作方法や勝ち方が瞬時に理解できてしまう。
「これってまさか……」
かくして、俺の『遊び人』としての二度目の現実生活が始まった。
※作者の趣味的に、序盤でやるゲームは基本的に「ガン〇ム」と「星の翼」を混ぜたようなゲームです。