あらすじ
「裁縫師は最弱の神職人」と蔑まれる世界で、前世の記憶を持つ少女が針と糸の真の力に目覚める――。
江戸末期風の和風ファンタジー世界「織絵国」。この国では「神職人」と呼ばれる特殊な技能者たちが、神の力を宿した「神具」を作り出していた。刀鍛冶や薬師が尊ばれる中、裁縫師だけは「着飾るだけの技」と最弱の烙印を押されていた。
主人公・織姫は前世の記憶を持って転生した少女。祖母から受け継いだ「糸見の目」という特殊能力を持ち、布や糸に宿る霊力を見ることができる。村八分にされ孤独だった彼女は、流れ者の剣客・睦月との出会いをきっかけに都へと旅立つ。
都では「着るだけで最強になる神具衣装」の技術を磨き、刀鍛冶の紅葉というライバルとの出会いや、公家の姫君・千代の庇護を得て成長していく。弟子の蓮や同じ「糸見の目」を持つ雫も加わり、かつての孤独な村娘は多くの仲間に恵まれていく。
そんな中、織姫は「十二神衣」と呼ばれる伝説の神具衣装の秘密に迫っていく。「風神の袖」「雷神の帯」「水神の袴」「火神の襦袢」…一つずつ完成させるたびに彼女の力は強くなっていくが、同時に「禍織師」という邪悪な集団の魔の手も伸びてくる。
前世のファッションデザインの知識と、祖母から学んだ和裁の技術を融合させ、織姫は「最弱」と呼ばれた裁縫師から「幕府御用達」の「最強」の神職人へと上り詰めていく。
針と糸を武器に戦い、仲間との絆を紡ぎ、そして世界を救う――。
これは、転生した少女が一針一針、自らの運命を縫い変えていく物語。