あらすじ
美しく整えられた宮廷の大広間。高くそびえるシャンデリアが煌々と輝き、貴族たちが着飾った華やかなドレスとともに、その光を反射している。今宵は、王太子アルベルト殿下と私――リディア・フォン・クラウゼンの婚約を正式に発表する夜。私は誇り高く背筋を伸ばし、金色の髪を優雅に揺らしながら、隣に立つ婚約者を見上げた。
だが、彼の表情はどこか冷たい。
アルベルト殿下は、いつもなら優雅に微笑んで私をエスコートするはずだった。しかし、今日は一言も発することなく、まるでこれから下される運命を悟ったような顔で私を見つめていた。胸に嫌な予感が広がる。