あらすじ

あの夢を見たのは、これで9回目だった。俺は、冥界(めいかい)に所在する、死神結社(しにがみけっしゃ)の宮殿前で『祠の管理人さん』と対面する、あの夢を繰り返し見ていた。 三つ編みに結わいた紫紺の長髪、紅蓮(ぐれん)の焔を身に纏っているかのような真っ赤な着物と指貫の袴姿の男性。現世に封じられた堕天使の祠を管理する者、通称、祠の管理人さんである。 その人が、夢の中で対面する俺にこう述べるのだ。 『これからお前に処罰を受けてもらう。今から俺と一緒に来い』と。 そうして俺は、祠の管理人さんに閻魔(えんま)大王様の居住地に当たる『閻魔の塔』まで連れて行かれるのだ。このところずっと、この夢を繰り返し見ている。 確かに俺は過去に、彼が管理をする祠に無断で侵入したうえ、そこに封じられている堕天使の像を、神力(しんりょく)で以て偽造したが……それは随分と前に処罰を受けて充分に罪を償った。にも関わらず、俺はなぜ、祠の管理人さんから処罰を言い渡される夢を見るのだろうか。それも9回も……考えれば考えるほど、謎は深まるばかりである。

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カクヨム
カクヨム2025/03/14
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