あらすじ

空気が薄い。 私は喘ぎながら目的の頂上を目指した。 日暮れ前には何とかたどり着いた。 岩陰から向こう側の山稜をビノキュラーでそっと覗き見た。 夕闇迫る一望に山々の稜線が拡がっている。 ひときわ目立つ山頂上に置かれている巨大な黒い円筒の数は3体。 あれらの中身は人格なのだ。 彼らはサイバー戦に負け、身体を奪われ、入出力は何も無い。 いや、私の居るこの秘密の高みからのみ彼らの出す音が聞こえる。 あれは音楽だ。 悲しくも美しい調べが響く。 彼らを解放する機会を待ちながら私は只、その切ない旋律を聴き続けた。「必ず助けてみせる…。」 私は密やかな声で誓った。

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カクヨム
カクヨム2025/03/15
  • 現在の作品暗黒のノクターン