あらすじ

電撃大賞に応募するためのネタバレあらすじです。  主人公の星野は、鎌倉時代の僧、明恵《みょうえ》に体を乗っ取られる。  明恵は過去の人生で、インドへ渡って釈迦の足跡にふれたいと熱望していた。明恵は春日明神から「今世では仏になれ」といわれる。星野は仏心を出して、彼に体を貸してやる。  数年後、明恵(+星野)は孤児を助ける活動をしていたが、テロリストによってその全てを奪われる。傷心の明恵は、インドへ修行にいく。だが、彼らはインドの瞑想センターで、身ぐるみはがされて殺されかけた。  星野と明恵は、日本で目覚める。春日明神が助けてくれたのであった。また星野も、明恵と同じく悟りを求めていたことを思いだした。  そんな彼らの前に、インドで自分たちを狙った犯人があらわれた。犯人を追いかけるうち、夢の世界に入っていく。高い塔の上には、究極の存在、毘盧遮那仏《びるしゃなぶつ》がいた。感激する明恵だったが、毘盧遮那仏は彼にデコぴんをして追い払う。  やけになった明恵の前に、摩竭魚《まかつぎょ》があらわれる。それは、かつて明恵が見た夢の魚である。明恵は夢にのみこまれ、星野はたった一人きりになる。  その時星野は、かつて自分が自殺を図ったことを思いだした。それをきっかけに、星野は自分をとりまく「縁」の因果を知る。テロリストは子どもたちを惨殺したが、それにも深い理由があったのだ。善も悪もない、誰もが被害者であり加害者である。  そして星野は、自分が「おれ」だと思っている、この自我が怪しいと思いはじめる。もし「おれ」がいなければこの宇宙はどうなるのだろう? 自我をなくした瞬間に、この宇宙の理《ことわり》が理解できた。  誰を救う必要もなく、インドへ行く必要もなかった。最初からすべて許されていたのだから。  求道の旅は終わり、明恵の魂は去った。  星野は新しく仕事に就いた。仏教の教えと宇宙の仕組みを伝えるため、黄金のゴマ入り高野豆腐の販売をはじめるのであった。 ・ 同人誌に掲載 「東京銀経社アンソロジー いつかあの空を越えて」

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カクヨム2025/03/10
  • 現在の作品黄金の高野豆腐