あらすじ

変わっていく、変わらない日々が、確かにここに在りました。子どもたちだけで映画を観に行った思い出。ひとり給食を食べるのが遅い、あの子のこと。久しぶりに帰った実家での母との会話。僕のことを忘れてしまった、おばあちゃんとのおしゃべり。動物園デートの思い出。結婚1年目に夫婦で見た景色。子どもと歩いた散歩道での出来事。子どもが寝静まった後の帰宅。ビニールプールで遊んだ夏のこと。家族で見た海の情景。著者のひうち棚さんが2009年から2021年まで、毎日少しずつ丁寧に描いてきた随筆マンガ作品を一冊に。恥ずかしくもある「昔」の記憶、いろいろある「今」の情景、そしてまだ見ぬ「未来」への願いの詰まった作品集は、たっぷり250ページの分厚い単行本になりました。それでも、人の人生を、毎日を描ききるには充分な枚数ではないのかもしれません。ですがきっと、忘れていた大事な時間や大切な人たちのことを、思い出すことはできます。美しい線で光が描かれ、コマとコマの間に流れ始める時間は、私たちの人生の記憶と穏やかに重なります。家のどこかにある、忘れていたアルバムの写真を眺めるように、ゆっくり少しずつ、楽しんで読んでいただきたい一冊ができました。

連載情報

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Tower Records
Tower Records2021/05/12
  • 現在の作品急がなくてもよいことを