あらすじ
ある秋の日、高校生の湊は国語の授業で『交換日記』の課題を出される。
ランダムに決められた相手と名前も知らされない。
ただ、ノートの中で言葉を交わすだけ。
最初は気乗りしなかった湊だったが、彼のもとに届いた ‘君’ の言葉は、どこか詩のようで、静かに心を揺らした。
風の音、銀杏の葉の色、夕暮れの空。
何気ない景色が、彼女の言葉を通すことで、まるで新しい世界のように映りはじめる。
やがて、湊は気づく。
‘君’ は最初から『終わり』を意識していたのだと——。
「あと5回。」
彼女が告げた数字は、交換日記の終わりとともに、彼女自身が消えてしまうことを意味しているのかもしれない。
君は誰なのか? どこにいるのか? なぜ『終わり』を決めているのか?
言葉の中だけで繋がっていた ‘君’ を、湊は本当に見つけることができるのか——。
「このノートが終わっても、君との言葉を終わらせたくない。」
たった一冊の交換日記が紡ぐ、 ‘まだ見ぬ君に恋をする’ 物語。