あらすじ
俺の名前は佐倉迅。ただの高校生……ってわけでもない。俺には"チョイ能力"がある。具体的に言うと、目が合った相手の心が読める。でも、それは一瞬だけ。だから、大したことはできないし、むしろ厄介なだけだ。
この能力のせいで、俺は人間不信になった。クラスメイトが俺に向ける表の顔と裏の本音のギャップを知りすぎたせいで、誰とも深く関わりたくなくなった。だから基本、ボッチで根暗な日々を送ってる。
そんな俺の前に、やたらと明るくて距離感のバグったクラスメイト、橘ひかりが現れた。こいつは俺の態度が冷たくても全然気にしないどころか、グイグイ話しかけてくる。そして、何を考えてるのか分からないくらい、いつも飄々としてる。普通ならうっとうしいだけのはずなのに、こいつの前では妙に気が楽になることがある。
……まあ、それだけならまだよかった。
なぜか、適応者特別監視班とかいう組織に目をつけられたり、女児向けアニメ「ブリギュア」オタク、ロリコン教師、元悪役令嬢などクセの強い能力者が次々と絡んできたりして、俺の平穏な日常は完全に終わった。おまけに、クラスには「暗黒大魔王」を自称する厨二病の転校生までやってきた。
俺はただ静かに暮らしたいだけなのに、どうしてこうなるんだ……。
だけど、いろんな事件に巻き込まれていくうちに、俺は少しずつ気づき始める。
この能力が"チョイ"だろうと、それでも俺にできることがあるかもしれないって。
"目が合った瞬間だけ"なんて中途半端な力だけど、それをどう使うかは俺次第だ。
……はぁ、面倒ごとには関わりたくないんだけどな。