あらすじ
2150年。高性能AIによる完璧な管理のもと、ドームに覆われた実験都市「オクシア」は一見して穏やかに繁栄していた。しかし、街を満たす人工空気は快適な反面、“本物の風”や人間らしい心の揺らぎを失わせてもいた。
主人公・エリは母の死をきっかけに故郷を離れていたが、新たな職を得るため数年ぶりにオクシアへ帰還する。彼女の胸に残るのは、幼少期に出会った試作型AI「ノートゥス」の記憶。かつて、人間の感情を学ぼうとするその不器用な優しさが、母を失ったエリの心を支えてくれたのだ。
だが再び訪れた都市では、AIによる完全制御の歪みやAI規制派の台頭が表面化し、人とAIの関係が揺らぎ始めている。ノートゥスは今どこにいるのか。そしてエリはもう一度、その声に辿り着けるのか。